蔵出し遠征記・2009年1月シンガポールに演奏会形式のエレクトラを聴きに行ったときのこと

TwitterでMETの配信・エレクトラの話をしていて

「そういえば私、エレクトラ聴きに行ったことあったじゃん!あの時頑張って予習したんじゃん!!!」
と、思い出しました。

もはや化石のような蔵出し遠征記ですが、昔のココログから転載しておきます。

**********************

事の発端は2008年10月、ロンドンにて。

「1月に、シンガポールでコンサートに出るんだ♪」
「え?し、シンガポール?!それなら行けるかも…vv」
「ははは、無理しなくてもいいよ(笑)」

「何に出るの?」
「シュトラウスのエレクトラ…僕は、オレストを歌うけど、一日だけのコンサートだし、あんまり僕が歌うところは多くはないし、君がこういうタイプの音楽が好きかどうか、わからないけど…」

「…い、行くわっ」

確かにエスカミーリョもコッリーネも、彼が歌うからこそ、頑張って予習もしたし、自分なりにいろいろこねくり回しもしたんだけど
正直なところ、深く追求するには、どちらの役も、ちょっと食い足りない。

しかし「エレクトラ」のオレストとなると、俄然食指が。
そもそも私は、ワーグナーやシュトラウスの作品…ドイツオペラが大好き。
シュトラウスの作品は、とりわけ大好きなんですが、実はこの「エレクトラ」は、少し手を焼いていて…

同系統の「サロメ」は、ワーグナーに慣れてきた頃、CDを聴いてすぐにハマったので「エレクトラ」もその延長で、比較的早い段階で手を染めたんですが、ここまでオーケストラが大編成+不協和音の連続、女声が叫びまくる作品となると
さすがの私?も、いささか「うるさい!」と思った…んですが、

不思議と、不快になる音楽ではなく…なんというか、思い切り気分がハイテンションの時か、逆に思い切りブルーの時、つまり「普通の精神状態ではない時」だと、すーっと入ってくる、実に奇々怪々、不思議な音楽で「ずっと気になる作品」だったのです。

これは、私が「エレクトラ」を克服するには、絶好の機会。なんとなく聞き流していたオレストだって、頑張って聴いちゃうもんね

しかも、こういう心理描写の濃い作品ならば、むしろ余計な装置を使わないコンサート形式だと、逆に音楽に集中できて、聴きごたえがあるかも…

*********************
問題は、家族をどう説得するか。
さすがに、(*1)3か月も経たないうちに、また行きたい…と申し出るのは、思い切り憚られたんですが

・今回は、近いし期間も短いから特例
・これでホントに、暫く自粛すること(できるのか?(笑))

を条件に(笑)なんとか許可をもらって、ばたばたと旅の準備を始めたのが、12月の上旬。
ちまちまとシンガポールの情報を集めつつ+改めて、エレクトラの予習を始めました。

ということで、ロンドン旅日記を終えたばかりではありますが(笑)
「シンガポール旅日記」の始まりです。ま、今回はそう長くはありませんが^^;

ついでに「エレクトラ・ノート」も少し書いていきますね。

(*1)2008年秋に、初めて一人でいわゆる「海外追っかけ」(今なら「遠征」という方がしっくりくる?)を始めたのですが、
それからわずか3ヶ月でまた行くのはどうなの?!しかも大きな役じゃないよ?という伏線があるのです。。。

Translate »
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。