3度目のロックダウン延長@シドニー

地元の人の中では囁かれていましたが、予想されていた(恐れていた)通り、感染者が減らないことからシドニーのロックダウンは7月9日での解除困難、7月16日までに延長されました。

よってアレクサンドル・ヴィノグラードフが出る予定の「アッティラ」は、7月7日時点では再び7月17日1日のみの公演となっています。

。。。最初は1週間だけ、そして翌日には2週間、その上「ワクチンが鍵です。。。」で3週間。

酷くないですか?

シドニーのロックダウンはもともと国際線からの乗客を隔離ホテルまで運ぶ空港のバス運転手から広がりました。

「オーストラリアは、外国からの渡航者にはかなり厳格な対応をしている。飛行機から降りた乗客は、感染防護具を装着した兵士や警察官、看護師らが出迎え、隔離を実施する。
だが、到着客を運ぶバスの運転手など、空港で働く職員たちには、こうした厳しい対策が取られていない。

シドニーの感染拡大のきっかけをつくった最初の感染者は、乗客から感染した60代のリムジン運転手だった。彼はワクチン接種もマスク着用も、定期的な検査もしていなかった。当時の規則では、それらは義務ではなかった」
BBCニュースより

Covid: How Delta exposed Australia’s pandemic weaknesses
Australia’s most dangerous virus surge in a year has prompted lockdowns and calls for faster vaccinations.

この方の感染が発覚したのは6/16、徐々に増えていき、地元では「ロックダウンした方が…」の声も出ていたにも関わらず、実際ロックダウンが始まったのは6/26で10日間のタイムロス。

その時点でロックダウンを始めていれば、今頃は収まってアッティラの公演も普通に(リスケすることもなく)出来てたんじゃないかと今更ながら思います。

判断が遅かったからズルズル期間が伸びてる…という住民の声も多く、ロックダウンが遅れたのには、休業補償を渋っていたから。。。との説も。

オーストラリアはコロナ抑え込み優等生だと信じていました。
だからこそ、ここでの仕事を得られたヴィノグラードフは幸せだと思っていたのです。

確かにデルタ株はこれまでにないスピードで感染を広げています。
でも、シドニー以外では、例えばメルボルン、パースなどの、オーストラリアの他の大都市では抑え込みは成功しているのです。
(メルボルンは春には3ヶ月の厳しいロックダウンをしてたとのことだけど)

州首相が「ワクチン、ワクチン」と今更のように言ってるのも、まるでどこかの国の政府のようではないですか。
「2週間でロックダウンが収まらなかったのは、濃厚接触者が歩き回ったからだ、けしからん」というようなことも言ったとか。。。

そして空港の外と中で働く職員さんの身の安全の確保に格差があったことも、ショックでした。
これからオリンピック(するの?)を迎えるにあたり、日本でも問題になりつつあるように、社会的に弱い立場の人たちが感染のきっかけになる、そして責められる・・

それと厳しいと言われる外出制限ですが、割と緩いという意見もあり、私もSNSで見ていて、えーそれでいいのか?!と感じてました。いいのか?

これは現地にいないとわからないけど、とにかくヴィノグラードフの主役公演期間にモロ被りしたのが私としてはツラすぎて、そして怒りで頭がおかしくなりそう。

彼を始め、出演者の方々とロックダウンの度にスケジュール調整して下さるオペラ・オーストラリアのスタッフのモチベーションと健康維持が今、何よりも気がかりです。
なんとか7月17日1公演だけでも、上演されますようにと心から願っています。

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