COVID-19の世界的感染拡大による劇場閉鎖により、アレクサンダー・ヴィノグラードフは
・2月下旬〜3月上旬のアイーダ@北京(ランフィス)
・3月24日、カーネギーホール@NYCでのショスタコーヴィチ交響曲13番(ケント・ナガノ指揮モントリオール交響楽団)
・4月2日、シモン・ボッカネグラ@ハンブルク(フィエスコ)
の3公演がキャンセルとなりました。
アメリカの新型ウィルスの爆発的な感染の封じ込め対策による、アメリカーヨーロッパ間の渡航を止めたことが大きかったと思います。
Orchestre symphonique de Montréal 3/24/20 | Carnegie Hall
これでヴィノグラードフは2月の北京のアイーダに引き続き、3月24日カーネギーホールの13番、4月2日ハンブルクのシモンと3つの公演がキャンセル。もう、何をどう言えばいいのかわからない…辛過ぎる。 https://t.co/ZLQ7tyUt5q
— ヴァランシエンヌ (@valen_vino) March 12, 2020
3月11日時点で、ベルリンをはじめほとんどのドイツの劇場が4月中旬のイースター休暇終了まで閉鎖するという段階にきてましたが、
NYでは、METもカーネギーホールも、細心の注意を払いつつ、公演を続行する・・と表明していました。
そしてハンブルクも、できる限り公演を続行する・・と。
一夜明けて3月12日。アメリカがEUからの渡航禁止を発令。
このニュースが流れた時、顔から血が引いていき、目の前が真っ暗になりました。
それでも「ロシア経由でアメリカ入国が可能かも・・」と、まだ望みは捨てていませんでした。
ロシア経由でなら行けると信じたい。今の時期だからこそ、彼には絶対にカーネギーホールで13番を歌って欲しい。
— ヴァランシエンヌ (@valen_vino) March 12, 2020
そして一晩で状況は、世界は一変しました。NY(3月いっぱい)もハンブルク(4月いっぱい)も、公演中止にすると。
北京でのアイーダがキャンセルされた時は「そっかあ、早く収まるといいね」ぐらいの気持ちだったけど、
まさか、3公演もキャンセルになるとは思わなかった。よりによってその中に、私が彼のレパートリーの中で最も愛しているショスタコ13番が含まれているなんて。
こんな時に笑って「また次ね!」と言えたり(言ってあげらたり)、お互いにネガティブなことは言わない、泣かない大人の対応に憧れますが
私は無理。自分でもどうしてこんなに苦しいのかわからないけど、とにかく悲しいし、残念です。
この閉鎖的状況下で、無料配信を始める劇場も増えています。
それ自体には賛成ですけど
だからと言って、彼の公演が中止になったことの喪失感は到底埋められるものではなく・・・
特にカーネギーホールでの13番は、自分も行こうかどうしようか散々迷っていただけに、余計辛いです。
公演がなくなってしまったことにより「もう航空券探しをしなくてもいいんだ」との安堵感はあるんですが、胸は痛いです。
幸い彼自身は、自宅で(こんなに長い期間、家にいるって今までなかったもんねえ。。。)元気に過ごしているようですし
この際なので、次の公演である4月30日、ショスタコ13番(今度は放送もあるしっ)@デンマークまで、ゆっくり過ごしてくれることを祈っています。
・・・(今の所、コペンハーゲンのコンサートホールは3月いっぱいの閉鎖。でもデンマーク、国境封鎖中&4月14日まで外国人の入国禁止なんだよね・・・)
暗い話ばかりでもなんなので、一つ明るい話題を。
12月〜1月上旬にアテネで「ドン・カルロ」のフィリッポを歌っていた時に、こっそりインタビューを受けていたようで(笑)
このクリップ、彼の地声と歌声が同時に楽しめるという側面も(笑)
聞き比べると一耳?瞭然ですが、喋る声はうんと低いのに、歌うと響きが高くなる。
バスは胸に落として無理に低く歌おうとする歌手が多いけど、彼は自然に低い音が歌えるので、発声に無理がないんじゃないか・・と、かつてグリークラブに所属していたオットが言ってました。
(久しぶりに一緒に動画観たらもお、こっ恥ずかしくて///)
フィリッポの大熱演と、訥々と穏やかに語るギャップがいいですよん♪