The Making of turandot @ Staatsoper Berlin

(2012.12.4 過去記事整理の為、再掲)

かれこれ7年以上前の話になりますが、2003年ベルリン国立歌劇場でのトゥーランドット@ドリス・デーリエのプロダクションの、メイキングビデオがあるよ!と教えてもらったことがありました。海○盤ではなく、当時ベルリン国立歌劇場で販売されていた、れっきとした正規の商品です。残念ながら今では廃番になってしまったのですけど。
*2014.2. こそっとアップしてみました…

このプロダクションに関しては賛否両論あるのは百も承知、だけど興味があるのは事実で、出来れば全曲見てみたいところですけど、とりあえず部分的にでも見られればいいかしら?という好奇心で、早速見てみました。

内容は殆どがデーリエさんへのインタビューで占められていますが、一部舞台映像や、稽古の様子が見られます。
デーリエさん、演出家として真面目に仕事に取り組んでいるというのがよくわかります。しゃべっている内容は全くわからないんですけど、話している姿からは、不真面目…という印象はゼロです。

現場の雰囲気も和気藹々として、楽しそうです。

トゥーランドット役のSylvie Valayre,とっても魅力的ですね。彼女のインタビューも入ってますけど、役作りから真剣に取り組んでいるのがわかるし、特に大きな目の表情がとってもステキ。ファンになりそうです(^^
カラフ役のDalio Volonteも、写真で見るよりも見苦しくない(失礼^^!)ですし、この演出にはよく合っているように感じました。

噂の着ぐるみピン・パン・ポンの衣装は、写真で見るといかにも硬そうな素材で、ガチガチ状態で動いているのかな?と思っていたのですが、ちゃんと柔らかい素材で出来ているんですね。当たり前ですけど…
3人の衣装合わせの様子、楽しそうでした(^^l

舞台写真だけでも色彩がきれいで、決して見苦しい舞台ではないだろうと想像していましたが、動く映像で見ると、それがよくわかります。一部を見たら、よりいっそう全部見たい!と思いました

ところでこの演出のプレミエには、アレクサンドル・ヴィノグラドフもティムール役として出演しています。彼にとっては、

「音楽的にも舞台的にも、今まで経験した最高のプロダクションの一つ」

だったそうです。デーリエは、登場人物の性格や人間関係を綿密に作り上げていた…とのこと。
(只今読書中^^;のDas Opernglas2004年6月号インタビューより。今回はちょっと端折って紹介しています)

確かにこの映像を見ていると、彼女がドラマを非常に綿密に組み立てている…という感じが伝わってきます。
言葉がはっきりわからないので、見た目だけからの憶測ですが、お芝居形式のロールプレーイングなどを取り入れて、人間関係を洗い出して行くような稽古場面も見られます。こういうのも、非常に興味深かったです。

そんなにたくさんのオペラのメイキングビデオを見たわけではありませんが、こういう稽古のやり方は、今までに見たことがなかったと思います。
映画監督ならではのやり方かもしれませんね。

余談:
そのヴィノグラドフの「動く姿」が見られるかな?という下心も半分ありましたが、ちょろっとだけ、映ってます。残念ながら音声はナシですけど…

今までに見ているスナップ写真から何となく想像していたのですが、普段着の彼は憂いを含みつつ、かわいい顔をしているんですけど、冴えないです。服装のセンスも含めて、旧東独やベルリンでよく見かける、おとなしそうな雰囲気の、いかにも東欧の人だなぁという感じを受けます…

あの神々しかったザラストロは幻だったのかしら?!

もっとも、ドイツでこの手の男性を見かけるたびに、亭主を置き去りにして、ついて行きたくなる衝動に駆られるほど、この手の男には弱いので、しっかり惚れ直しましたけど(///

そして、クレジットに彼の名前が出ていることで、ニヤニヤしている、大バカモノです…

せめて字幕があれば、尚面白いのでしょうけど、見てるだけでも楽しいし、色んな意味で興味深い映像です。

入手先はこちら(PAL式・送料は日本、アメリカ共4ユーロ)

プレミエではありませんが、この舞台を実際にご覧になられたフンメルさんのレポートはこちら

《ドリス・デーリエ監督の映画》

MON-ZEN

愛され作戦

《映像で観られるオペラ演出作品》

ベルリン国立歌劇場「コジ・ファン・トゥッテ」

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